「どんな人と結婚したいですか」
年齢、年収、職業、住んでいる場所。
性格、趣味、結婚後の働き方。
けれど、いざ聞かれると答えられない。
優しい人がいい。
誠実な人がいい。
一緒にいて落ち着ける人がいい。
思いつく言葉を並べてみても、それが本当に自分の望みなのか分からない。
結婚後、どのような暮らしがしたいのか。
どんな自分でいたいのか。
そこまで考えようとすると、急に何も浮かばなくなる。
それは、将来を考える力がないからではありません。
これまで、ご自身が何を望んでいるのかを考えるよりも、目の前のことに応えることで精いっぱいだったからかもしれません。
「私はどうしたい?」と考える時間は、ありましたか
仕事では、求められる役割を果たす。
家族には、心配をかけないようにする。
恋愛では、嫌われないように相手に合わせる。
本当は会いたいのに、忙しそうだから言わない。
傷ついたのに、重いと思われたくなくて笑う。
納得していないのに、関係が壊れることが怖くて受け入れる。
そのような選択を重ねていると、いつの間にか、自分が何を望んでいるのか分からなくなります。
何が好きなのか。
何が嫌なのか。
何をされたら悲しいのか。
どのように扱われたいのか。
自分のことなのに、答えられない。
けれど、それは望みがないのではありません。
望みを口にする前に、諦めることを覚えてきただけかもしれません。
条件を決めても、結婚は見えてこない
どんな人がよいのか分からないとき、条件を増やせば答えが見つかるように思うことがあります。
けれど、本当に知る必要があるのは、お相手の年収や身長だけではありません。
疲れている日に、無理に明るく振る舞わなくてもよいか。
意見が違ったとき、怖がらずに話せるか。
困ったときに頼ることができるか。
自分だけが我慢すれば収まると、また諦めなくてもよいか。
結婚後の幸せは、条件表だけでは分かりません。
その人と一緒にいるときに、自分の気持ちを失わずにいられるか。
ここを見ないまま相手を選ぶと、誰かと暮らし始めても、これまでと同じ我慢を繰り返すことがあります。
結婚は、我慢を続ける場所ではありません
長く続く関係には、譲り合うことも必要です。
自分の思いだけを通せばよい、ということではありません。
けれど、一方だけが気持ちを飲み込み続けることと、互いを思いやることは違います。
言わなくても分かってほしいのではなく、言葉にしたときに向き合ってもらえること。
いつも同じ考えでいるのではなく、違いがあっても話し合えること。
相手に愛されるために自分を変え続けるのではなく、互いが自分らしくいられる場所を二人でつくること。
結婚は、自分をなくして誰かに合わせることではありません。
二人になっても、自分の心を持ち続けることです。
未来を想像できないなら、今を振り返ってみる
十年後の暮らしを思い描けなくても構いません。
まだ出会っていない人との生活を、具体的に想像できなくても不思議ではありません。
その代わりに、今までのご自身を振り返ってみてください。
恋愛の中で、言えなかったことは何でしょう。
本当は嫌だったのに、受け入れてきたことは何でしょう。
「私が我慢すればよい」と終わらせたことはなかったでしょうか。
そして、これから誰かと生きるなら、もう繰り返したくないことは何でしょう。
理想の結婚生活が見えなくても、
「これ以上、自分を後回しにしたくない」
という気持ちは、これからの関係を選ぶ大切な基準になります。
相手を探す前に、自分の望みを知る
「どんな人と結婚したいか」が分からないとき、無理に条件を決める必要はありません。
最初に向き合うのは、お相手の条件ではなく、ご自身の心です。
私は、何を我慢してきたのだろう。
本当は、どのように扱ってほしかったのだろう。
誰かと一緒にいるとき、どのような私でいたいのだろう。
その答えは、すぐにきれいな言葉にならないかもしれません。
それでも、自分の気持ちに目を向けることから、婚活は変わり始めます。
相手を探す前に、自分が何を望み、何をもう我慢したくないのかを知る。
それはわがままではありません。
誰かと人生を築くための、大切な準備です。
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