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「生理的に無理」と感じた瞬間に、知ってほしいこと

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「生理的に無理」と感じた瞬間に、知ってほしいこと

「生理的に無理」と感じた瞬間に、知ってほしいこと

ー感じ方の正体と、その先にある関係性の可能性ー

今日のテーマは、「生理的に無理」について。

婚活の現場で、男女問わずよく聞く言葉があります。

それが「生理的に無理」

お見合い後のフィードバックでこの言葉が出ると、多くの仲人は「あぁ、これは撤退かな」と直感します。

けれど私は、その言葉の裏を少しだけ覗いてみたくなるのです。

実は、「生理的に無理」という言葉の奥には、恋愛だけでない人間関係で起こる、複雑な感覚や本音が隠れていることが少なくないからです。

「生理的に無理と感じて交際できる人がいない」「自分は結婚に向かないのではないか」と悩む人は少なくありません。

女性でも男性でも同じ感覚をもちます。

無理なものは無理だから、ほかにいい人がいるはず、と出会いとお断りを繰返して終わらない婚活に疲れます。

今日は、多くの人が悩む「生理的に無理」を紐解いて、よい出会いに繋がる方法を考えていきましょう。

「生理的に無理」って、どんな状態?

心理学的には、「生理的に無理」とは、拒否感情(嫌悪)が自動的に反応している状態です。

脳内の感情の司令塔が、危険や不快を感じると一瞬で防衛反応を起こします。

つまり、「考える前に体が拒否している」反応です。

脳が反応しているんだから、本能レベルなんだから、自分ではどうしようもない。

そう思っているかもしれません。でもここに落とし穴があります。

それが、無意識の過去の経験や思い込みが影響しているケースです。

「生理的に無理」=「相性が悪い」ではない

婚活では、“理想のタイプ”や“恋愛の型”が強く刷り込まれています。

そのため、相手の表情、声のトーン、仕草など、

過去に自分が苦手だった人に似ているだけで拒否反応が出ることがあります。

例えば——

・感情をあまり表に出さない男性を見ると「冷たそう」と感じる

・積極的な女性を見ると「ぐいぐい来て怖い」と思う

・見た目が清潔でも「何か違う」と感じる

それは、相手の“本質”ではなく、あなたの中の“記憶の連想”かもしれません。

実際、心理学ではこれを「投影(projection)」と呼びます。

相手の中に、過去の苦い体験を重ねて見てしまう現象です。

最初は「無理」と感じたけれど…

30代女性・Aさんのケース。

お見合いで会った男性を「なんか生理的に無理かも」と言っていました。

理由を聞くと、「目をあまり合わせてくれない」「会話中も指先を動かしていたり、落ち着きがない感じがする」穏やかでいい人だと思うし話題は合うけれど・・・やっぱり無理かも。

でも、穏やかないい人という印象を感じていた彼女に、もう一度だけ会ってみることを提案しました。

二回目のデート後、彼女は「よく見たら、緊張してただけなんですね。女性と話すのに慣れていなくてって話してくれました。私の話を一生懸命聞こうとしてたのに、最初は興味がない人だと決めつけてました。」

その後、二人はデートの回数よりも会った時にゆっくり話すデート設計で交際を重ね、半年後に成婚。

成婚後にAさんは、こう話してくれました。

「最初の違和感は、自分が『好かれなきゃ』って焦っていたからかもしれません。」「結婚してから仕事や家事のことなど私の話をよく聞いて助けてくれて、旦那様としてすごく頼りになります。」

「無理」だと思った相手が、実は本当の自分を受け止めてくれる人だった。

婚活では、そんな逆転が意外と多いものです。

無理の中にも「種類」がある

仲人として数多くのご縁を見てきて、「無理」にも3つの段階があると感じています。

Aさんのように変化するものもあれば、私が見ても無理なもの、無理の理由が自分のなかにあるケースも少なくありません。

ここでは、無理と感じた時の3つのパターン・内容・対処法について解説します。

①感覚的違和感

なんとなく、~な気がする、という漠然とした感覚。

嫌いではないけれど無理かもというレベル。

内容:声・匂い・テンポなどのなんとなく。

対処法:2〜3回は会って観察してみる。

②心理的拒否感
過去の経験や見聞きしたネガティブを連想させる不安感。

実際にそうかはわからないけれど、そうであろうと決めつけの場合も。

内容:過去の記憶や苦手なタイプの連想。

対処法:自分の中の“何に反応しているのか”を整理する。

③本能的危険信号

心身の危険や極度な不安を感じる場合。

内容:暴力的・攻撃的・倫理観が合わない 。

対処法:すぐに離れる(自己防衛)。

最初の2つは、緊張感や思い込みによる感覚の誤作動であることが多いです。

ただし、③は「本能が守ってくれているサイン」です。

ここを見誤らないようにすることが大切です。

「無理」の感覚を、どう扱えばいいのか

無理を否定しないことは、自分の心を守るためには大切です。

「そんなことで無理なんて」と自分を責める必要はありません。

感覚はあなたの大切なセンサーです。

でも、無理と感じた時には、ジャッジを少し遅らせてみる、即断せず、もう一度観察してみましょう。

そして、誰に会っても無理と感じる場合、無理と感じることが多い人は、自分を一度振り返ることも大切です。

また、恋愛経験がない人は異性と会うこと自体が、緊張や不安を感じていると怖い=無理と感じるケースも多々あります。ひとり婚活よりも、不安な気持ちや悩みを共有し相談しながら、サポートを受けてゆっくり慣れていくといいでしょう。

最初の印象は、緊張や誤解によって歪むことがあります。

違和感の正体を言語化してみる「どんな瞬間に」「なぜ」無理だと感じたのか。

匂い?話し方?沈黙?それとも自分の焦り?なのか、書き出して整理するだけでも、冷静に見えてきます。

最後に

生理的に無理という言葉は、あなたの感覚を守るためのアラートでもあり、まだ知らない自分の心を映す鏡でもあります。

もしその人が誠実で、あなたを大切にしようとしているなら、一度だけ、「この人の内側をもう少し見てみよう」と思ってみてください。

相談所での婚活は、私たち仲人が安心して出会えるようにサポートしています。

仲人を使い倒すくらいに、報告連絡相談をしている人は、思い込みや勘違いの生理的に無理から自由になって、よいご縁を実らせています。

恋愛は「好き」から始まることもあるけれど、結婚は「安心」から始まることが多いです。

無理の奥にある安心を見つけられた時、それは「運命の出会い」よりも確かなご縁に変わります。

想いはときに、重たい荷物になることがあります。

思いこみや決めつけ、守りすぎて生きずらく愛されにくい心の武装は手放しましょう。

あなたらしく二人で生きる結婚をして幸せな人生を歩みましょう。

筆者:Enppy. 仲人・心理カウンセラー

尊重し合いながら成長する「尊重婚(そんちょうこん)」を提唱。

心理×現場経験から、あなたの婚活に寄り添います。

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