日比谷線「広尾駅」1番出口より徒歩5分（JR恵比寿駅の1つ隣の駅）
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「私は彼に、本当に愛されているのだろうか？」
「彼の態度が変わったような気がして、不安が消えない…」
仮交際から真剣交際へと関係が深まるほどに、女性の中でふと湧き上がる“マリッジブルー”とも言えるこの問い。そして同時に、男性からは「彼女が急に感情的になった」「理性的だったのに、泣かれて戸惑った」といった声が寄せられるのもこの時期です。
こうしたすれ違いはなぜ起こるのでしょうか？
そして、どうすれば互いに信頼し合える関係へと進んでいけるのでしょうか？
本記事では、心理学者エーリッヒ・フロムの名著『愛するということ』に立脚しながら、
感情の揺れを冷静に捉え、“愛する力”を育てていくためのヒントを知的に、かつ現実的に紐解いていきます。
真剣交際とは、お互いの将来を前提にした関係です。にもかかわらず、交際が進展するほどに「このままでいいのだろうか？」「彼の気持ちは本物？」といった不安が膨らんでしまう方が少なくありません。
この心理状態は、これまで“選ぶ側”だった婚活のフェーズから、“選ばれた後の責任”に気づき始めることに起因しています。
将来を見据えるからこそ、ちょっとした言葉や態度の変化が気になる。
不安は「好きだからこそ生まれる」感情でもあるのです。
一方で、男性側は「彼女が突然泣いた」「あれほど理知的だったのに、急に感情的になった」と感じ、どう対処すればいいかわからず距離を置いてしまうこともあります。
これは、女性が安心を求めて感情を露出し始めた証であり、決して“気持ちが冷めた”わけではありません。
むしろ、仮交際では抑えていた感情が、真剣交際になってようやく“出せるようになった”とも言えるのです。
婚活では、「選ばれること」「愛されること」に焦点を当てがちですが、その思考は時に、過度な期待や依存を生み出します。
「愛されたい」が強すぎると、相手の態度ひとつで心が揺れ、自分の価値を見失いがちになります。
エーリッヒ・フロムは『愛するということ』の中でこう述べています。
愛は感情ではない。愛は技術であり、成熟した人格による行動である。
つまり、愛とは“してもらうもの”ではなく、“育てていく行為”なのです。
フロムが語る愛の本質は、「相手に向き合う能力と意志」にあります。
真剣交際において問われるのは、相手の愛を確かめることよりも、
「自分は相手を信じて愛し続けることができるか？」という“自らの覚悟”です。
恋は受け取るものであり、愛は育てるもの。
不安になったときこそ、自分の中の「愛する力」に立ち返ってみることが、関係を乗り越える糸口になります。
1. 感情を否定せず、内省する時間を持つ
「不安になってしまった自分」を責めず、言語化してみましょう。
2. 相手の視点に立ち、背景を理解しようとする
LINEの温度感や返信の頻度には、仕事や心身の状態が影響しているかもしれません。
3. 信頼の言葉を意識的に伝える
「ありがとう」「頼りにしてるよ」など、関係性を肯定する言葉をかける習慣を。
4. “完璧な相手”を求めない
人間関係における“許容”や“歩み寄り”は、成熟した愛の前提条件です。
5. 自分の人生の軸を明確にしておく
自分が「どんな関係を築きたいのか」を持っていると、相手の反応に振り回されにくくなります。
婚活のゴールは“誰かに選ばれること”ではありません。
本当に大切なのは、「私はどんなふうに相手と向き合い、愛していきたいのか」という意志を持つことです。
不安になることは、成長の兆し。
その揺れを通して、自分自身の感情と向き合い、愛する力を育てていくことが、
やがて成熟したパートナーシップを築く土台になります。
“愛されてる？”と問い続けるのではなく、
“私はこの人をどう愛したいのか”と自らに問うことで、
人生は、穏やかで確かな幸福に向かって歩み始めるのです。
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