「結婚適齢期」はなくなったけれど、妊娠の適齢期はある

昔は、「女性は25歳までに結婚しないと行き遅れ」

「30歳までに結婚しないと手遅れ」といった風潮がありました。

しかし、現在は価値観が変わり、30代や40代で結婚する人も増えています。

ただし、医学的に見た「妊娠適齢期」は、昔も今も変わりません。

• 20代は妊娠しやすい時期（1周期あたりの自然妊娠率25〜30％）
• 30代は少しずつ妊娠しにくくなる（30代前半で20％、35歳以上で15％）
• 40歳を超えると自然妊娠率は5％以下に

このように、年齢を重ねると妊娠しづらくなるのは事実です。

昔は「マル高（35歳以上の出産）」が特別だった

「マル高（高齢出産）」という言葉を聞いたことがありますか？

昔は、35歳以上の初産は「マル高（高齢出産）」とされ、特別視されていました。

母子手帳に〇高のマークが押されるんだよ～という嘘か誠かのような話も聞いたことがあります。

• 1990年代までは、35歳以上の初産は少数派だった
• 産婦人科でも「マル高＝リスクが高い」とされ、慎重な対応が求められた
• 「35歳を超えての出産は大変」と言われ、妊娠するなら早めがいいと考えられていた

しかし、現在では医療の進歩により、40代で出産する人も増えています。そのため、「マル高」という言葉はあまり使われなくなりましたが、リスクがなくなったわけではありません。

妊娠しにくくなるだけでなく、流産率も上昇する

妊娠率が下がるだけでなく、年齢とともに流産率が高くなることも重要なポイントです。

• 20代の流産率：10〜15％
• 30代前半の流産率：15〜20％
• 35歳以上の流産率：20〜30％
• 40代の流産率：40％以上

つまり、妊娠できたとしても、無事に出産できる確率は年齢とともに低くなるのです。

また、年齢を重ねると不妊治療を受ける人も増えますが、体外受精の成功率も年齢とともに低下します。

• 30代前半の体外受精成功率：30〜40％
• 40代前半の成功率：10〜15％
• 45歳以上の成功率：1〜2％

これは、日本産科婦人科学会などのデータに基づいており、年齢を重ねるほど自然妊娠も体外受精も難しくなることがわかります。

引用元

• 日本産科婦人科学会（JSMO）
• 厚生労働省「不妊治療に関するデータ」
• 日本産婦人科学会「加齢と妊娠・流産の関係」

「まだ大丈夫」と思っているうちに、選択肢が狭まる

「40代でも出産している人がいるし、私はまだ大丈夫」と思っていませんか？たしかに、40代で出産している人もいますが、それは不妊治療を受けたり、奇跡的に妊娠できたケースが多いのです。

妊娠・出産には個人差がありますが、「いざ子どもを持ちたいと思ったときに、すでに遅かった…」と後悔する人も少なくありません。

• 婚活を始めてから結婚するまでには平均1〜2年かかる
• 結婚後すぐに妊娠できるとは限らない（妊活期間1年以上になることも）
• 35歳以上で不妊治療を始めても、妊娠できるとは限らない

「結婚したい」「子どもが欲しい」と思ったときにすぐ行動できるように、早めに婚活を始めることが大切なのです。