東京の中心にありながら、どこか懐かしくて、ほっとする空気が流れる街――人形町。
石畳の路地、歴史を感じさせる老舗、香ばしい匂いに誘われる甘酒横丁。
そんな下町の風情が残るこの街で、週末にのんびりデートを楽しみましょう。
からくり櫓時計と甘酒横丁
待ち合わせは人形町の「からくり櫓時計」前で。
時間になると、江戸の粋を感じさせる人形たちが音楽に合わせて登場するこの時計はデートのスタートにぴったりのワクワク感をくれるスポット。

そこから歩いてすぐの「甘酒横丁」へ。
石畳の道に並ぶ老舗の和菓子屋さんやお茶屋さん、どこからともなく漂うお出汁の香り…。

食べ歩き好きにはたまらない、誘惑いっぱいの下町グルメストリート。
気になるお店に立ち寄りながら、ふたりで「次はどれにする?」なんて話している時間こそが、何よりの贅沢。
日本橋七福神
人形町エリアを歩いていると、実はもうひとつ楽しいお楽しみが。それが「日本橋七福神めぐり」。
七福神といえばお正月の風物詩…と思いきや、ここでは一年を通して巡ることができる。

私たちは今回はその中から、人形町にある「茶ノ木神社」へ立ち寄りました。
小さな神社ですが、笑顔の神様・布袋尊が祀られていて、なんだか心までぽかぽかに。
こうしてひとつずつ巡っていくと、自然と願いごともふたりの将来のことに。

「次は全部まわって、七福神コンプリートしようか」なんて、さりげなく未来の話もできちゃう、そんな寄り道も楽しい。
人形町でランチ
ランチタイム、せっかくなら人形町の名店で美味しいひとときを過ごしたい。
ここでは、老舗の名店が揃い、どれも一度は味わいたい絶品ばかり。
今半:絶品すき焼きの老舗
まず最初に訪れたのは、「今半」。
こちらは創業から百年以上の歴史を持つ、すき焼きの名店。お店の雰囲気も上品で落ち着いており、ゆっくりとランチを楽しむのにぴったり。
柔らかくてジューシーな和牛を使ったすき焼きは、まさに絶品。甘辛い割り下と、脂ののったお肉が絡んで口の中でとろける。
ランチにもかかわらず、その味わいに舌鼓を打ちながら、贅沢な時間が流れる。

金子半兵衛:こだわりの天ぷら
こちらは、素材にこだわった天ぷらが楽しめるお店で、カリッと揚がった天ぷらの美味しさ。特にエビや白身魚の天ぷらは、サクサクとした食感がたまらない!
ランチではお手軽に定食スタイルで楽しめるので、ボリューム満点で大満足。天ぷらの後に、さっぱりとしたお蕎麦がついているセットも嬉しいポイント。

玉ひで:親子丼の名店
「玉ひで」の親子丼は、ふわふわの卵とジューシーな鶏肉が絶妙なバランスで、ご飯との相性も抜群!
シンプルながら、素材の味を最大限に活かした味付けは一度食べたら忘れられない。
この店に訪れるには少し並ぶ覚悟が必要ですが、その価値は十分にあり!
人形町の甘味スイーツ
食後のひととき、甘いものが欲しくなったら人形町の甘味巡りがぴったり。
下町ならではの素朴で美味しいスイーツが揃っていて、心も体もほっこりします。
柳屋:あんこ好きにはたまらない!外はカリッと、中はふんわり
人形町周辺にも名物のたいやき屋が点在している。
外はカリッと焼き上げられ、中はあんこがたっぷり。熱々のたいやきを食べながら歩くのも、下町ならではの楽しみ。
重盛:老舗の味わいを一口で
小ぶりで可愛らしいこのお菓子は、見た目にも食べても楽しい一品。
ふわっとした生地に、甘さ控えめのこしあんが包まれていて、口の中で優しく広がる。
「ちょっとだけ甘いものが欲しい」と思ったときにぴったりで、街を歩きながら味わうのがオススメ。

つくし:絶品和スイーツをテイクアウト
水天宮前にあるこの店では、あんみつやプリンなどスイーツをテイクアウト。美味しい和スイーツのお土産は家に帰っても人形町を思い起こさせる絶品です。
水天宮で、ふたりのご縁をそっと祈って
歴史と情緒あふれる下町、人形町。
からくり時計に迎えられて始まる街歩きは、どこか懐かしくて心が和む時間の連続でした。
甘酒横丁で味わう昔ながらの味、老舗グルメでお腹を満たし、甘味処やテイクアウトで小さな幸せを見つけながら、ふたりでのんびり歩くひととき。
水天宮では、恋愛や未来にそっと願いを込めて。
縁結びのお守りを手にすれば、帰り道もほっこり温かい気持ちに包まれます。

人形町は、豪華な観光地ではないけれど、丁寧に時間を重ねた街ならではの魅力が詰まっています。
のんびり歩いて、美味しいものを味わって、心を通わせる――そんな、やさしいデートがここにはあります。
次の週末は、ふたりで下町の物語を歩いてみませんか?