【奈良県の婚活事情】結婚相談所での出会い……
結婚相談所クインテット恵(奈良県)
2025.06.28
ショパン・マリアージュ
アドラー心理学では、人間は常に目的志向的に行動しており、その行動は主体的選択であると捉えます。このとき、たとえ壁にぶつかっても前に進む力、それこそが「勇気」です。この定義は、単なる“恐怖に打ち勝つ行為”ではなく、人生を切り拓くための内的なエネルギーそのものを指します。
アドラーは劣等感も重要な概念として位置づけました。劣等感は自己改善の原動力にもなり得ますが、それを乗り越え、挑戦へと昇華させるには「勇気」が不可欠です。勇気によって、劣等感に押しつぶされず、自分の道を歩もうとする力が芽生えるのです。
例として、東京で新社会人として営業職に就いたAさん(仮名・22歳)のケースを考えてみましょう。Aさんは人前で話すことが苦手で、「緊張して頭が真っ白になってしまう」という劣等感を強く抱えていました。
しかし、新人研修の一環で営業プレゼンを任されることになります。彼女にとってそれは、劣等感と向き合う絶好の機会。アドラー心理学では、「目標(ここでは“労力をかけてプレゼンを成功させる”)が明確であれば、勇気は引き出される」とされます。
本番当日。緊張の中でも「私は今日これを伝える」と自分に言い聞かせ、準備通りに資料を提示。結果、聴衆は興味を持って質問をしてくれました。Aさん自身も、「思ったよりうまくできた」という達成感を得て、翌日には「もっと練習して次は自信を持って話したい」と前向きになっていました。ここにあるのは、“困難を克服する活力=勇気”でした。
別の例として、小学3年の男の子(Bくん)がいます。内気で恥ずかしがり屋で、学校のダンス発表会での “ひとりでステージに立つ” ことを非常に恐れていました。
しかし、「挑戦してみたい」という気持ちもありました。彼の親は「嫌なら無理に出なくていいよ」と優しくサポート。しかし、最終的には本人が「出たい」と決めることで、少しずつステップ練習に取り組みます。
発表当日。照明に照らされ、練習通りのステップを踏むBくん。観客から拍手が沸き起こりますが、本人にとってはそれ以上に「怖くてもやり切った」という自身が「何よりのご褒美」だったのです。
このエピソードでは、アドラー心理学でいう「課題の分離」が見られます。子ども自身が「挑戦する課題」、そして親は「見守る課題」を分離し、本人が自由に決断することで「勇気を育てる」環境が整えられました。
アドラー心理学においては、他人の「課題」と自分の「課題」を分離し、自分にコントロールできる範囲に集中することが強調されます。勇気は「自分の課題を主体的に選んで乗り越える」行為から生まれます。
上記のBくんの事例では、彼自身が「出たいかどうか」を選び、挑戦しました。そこに親の過干渉や強制がなかったからこそ、彼は自分自身で勇気を出すことができたのです。
アドラー心理学では、「共同体感覚(Gemeinschaftsgefühl)」も中心的な概念です。これは「他者と協力し、自分も他者も幸せにしたいという意欲」です。この感覚があるからこそ、困難に立ち向かう勇気が自然と湧いてくるのです。
Bくんの例では、発表後に拍手で迎えられたことが「他人とつながっている」という実感につながり、次の挑戦へと勇気が続きます。Aさんの営業プレゼンも、聴衆を前に「役に立ちたい」という気持ちが原動力となり、恐怖を超える勇気を支えました。
会社勤めをして15年。30代半ばのCさんは、将来に漠然とした不満を抱いていました。今の職場でやりたいことは十分にできない、しかし転職には経済的不安や家族への責任もあって、簡単には決断できません。
そんな中、友人から「一度話を聞いてみないか?」と声がかかります。Cさんは心の葛藤を抱えつつも、アドラー心理学の「目的志向(teleology)」──“ありたい未来”を明確に意識する──という視点から、「自分がどうなりたいか」を思い浮かべ始めます。
そして、心の中で「挑戦してみよう」と意思表示する瞬間がやってきます。最初の勇気は、転職エージェントへの登録。そこから面接、提示された内定通知──それらすべてが一つずつ「困難を乗り越える活力=勇気」の積み重ねでした。
転職を経て、数年後自分のビジネスを持ちたいと考えたCさんは、今度は完全にゼロからの起業を決意します。起業はさらに高いリスクを伴い、「失敗」や「周囲からの評価」が最初から重くのしかかります。
しかし、彼は常に「自分のやりたいこと」を軸にし、そのために必要なスキルを少しずつ習得していきました。失敗を恐れず試行錯誤し、小さな成功体験を積む。アドラー心理学でいう「目本意志」──自分が目指すものに向かって行動する意思──は、勇気を何度も吹き込む源泉なのです。
勇気は小さな成功体験の積み重ねから育まれます。大きな目標ではなく、まずは「今週、◯◯をやってみる」といった小さな設定から始めましょう。
自分を『今いる場所』で受け入れ、努力そのものを認める習慣をつけると、まず自分に対して「勇気をもっていいんだ」と許可が下りてきます。
勇気は他者とのつながりと支援のネットワークの中で芽生えます。誰かに話を聞いてもらったり、一緒に活動したりする時間を意識的に作ると、困難に直面しても「ひとりじゃない」という安心感が勇気を育てます。
勇気は特別な人だけが持つものではありません。むしろ、私たちの一人ひとりの日常の中に、勇気が頻繁に現れているのです。小学校の教室でも、企業の会議室でも、家庭の中の「今日もご飯を作る」といったルーティンでも、そのすべてが「困難を克服する活力」に満ちています。
そしてアドラー心理学では、この「勇気」をすべての人に宿る、内なる資質として認めています。重要なのは、それに気づき、自分で育むことです。
恋愛において最も重要でありながら、多くの人が無意識に恐れているのが“親密さ”です。アドラー心理学では、恋愛や結婚は「人間関係の中でもっとも深い共同体感覚を必要とする場面」とされます。なぜなら、恋愛は「相手と対等な関係で深く結びつく」ことが前提であり、自分のありのままをさらけ出す必要があるからです。
しかし、ここで人は次のような不安に襲われます。
「こんな自分を相手は受け入れてくれるのか」
「相手の期待に応えられるだろうか」
「捨てられたらどうしよう」
これらの不安は、過去の劣等感やトラウマと結びつき、恋愛の場面において人を“回避的”にさせます。つまり、恋愛には【拒絶や失敗を恐れず、自分をさらけ出す勇気】が不可欠なのです。
Dさん(40代・女性)は、かつて結婚生活に失敗した過去を持っています。相手とのコミュニケーションがうまくいかず、長年我慢の末に離婚。その後、「もう誰も信じられない」「恋愛は無意味だ」と感じ、仕事と子育てに没頭していました。
しかし、ある日、子どもの学校行事を通して知り合った男性と親しくなります。最初は雑談程度だった会話が、徐々にお互いの価値観や生き方について語るものに変化していきました。
Dさんの中では「また裏切られるのでは」という不安が何度も湧きました。けれど、アドラー心理学の言葉──「人間のあらゆる悩みは対人関係の悩みである」──をきっかけに、自らの課題に向き合う決意をします。過去の失敗は相手の課題であり、自分は「再び愛する」という選択をする権利がある、と。
彼女は少しずつ過去の自分と向き合い、相手に自分の弱さや希望を伝える努力を重ねました。それは、まさに“自分をさらけ出す勇気”の実践だったのです。結果として、Dさんは10年ぶりに心から信頼できるパートナーを得て、新しい人生のステージに立ちました。
結婚は、アドラー心理学的に見ると“相手と未来をともに創造するための協働作業”です。そこには必ず衝突や意見の相違があり、時に自我のぶつかり合いが生じます。そのすべてを受け入れ、なおも「ともにいる」ことを選び続けること。それは「信頼」と「勇気」の結晶です。
アドラーは、「真に成熟した人間関係とは、お互いが対等であり、自立しながらも協力し合う関係である」と述べました。依存ではなく、自己責任に立脚した愛。それは、言い換えれば「困難をともに乗り越えようとする勇気の契約」です。
自分の感情に正直であること:嫌われたくないからと言って本音を隠し続けると、自己否定感が積もっていきます。勇気とは、「本音でぶつかる覚悟」でもあります。
他人の課題を尊重する:「相手が自分をどう思うか」は相手の課題。自分の課題は「正直に、丁寧に伝えること」です。
未来を一緒に考える対話を持つ:日々の生活の中で、お互いの将来像や価値観を語り合う時間を設けること。それが共同体感覚と勇気を育てます。
「勇気とは困難を克服する活力である」という言葉は、一見すると抽象的でもあり、実際の行動とのつながりが分かりにくいかもしれません。しかし、本エッセイで紹介したように、日常のプレゼンや子どもの発表会、転職や起業に至るまで、すべての場面で勇気は見え隠れし、行動の源となっています。
アドラー心理学は、その「勇気」を自分の人生の力にするためのツール(目的志向・課題の分離・共同体感覚)を提供します。そしてそれは、「誰でも使える」ものです。
あなたにも、ぜひ、自分の中にある小さな勇気の火を見つけて、それを育てていってほしい。その火は、あなたがこれから歩む道を照らす灯火になり得るのです。
ショパン・マリアージュは貴方が求める条件や相手に対する期待を明確化し、その基準に基づいたマッチングを行います。これにより、結婚生活の基盤となる相性の良い関係性を築くためのスタートを支援します。また、結婚に関するサポートや教育を通じて健全なパートナーシップを築くためのスキルや知識を提供します。
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